第104回定期大会報告

大会宣言 強力な組織の再構築を

 「輝け平和憲法! 生命を くらしを 平和を!」をスローガンに、新聞労連は7月27、28日の両日、東京飯田橋のホテル、メトロポリタン・エドモントで第104回定期大会を開いた。明珍美紀(みょうちん・みき)前委員長から美浦克教(みうら・かつのり)委員長がバトンを引き継ぎ、新執行部が誕生した。美浦新委員長は「労連は変わらなければならない。顔の見える労連、頼れる労連を目指し、改革の先頭に立つ」と述べた。全国の仲間は、働く者の権利と生活、ジャーナリズムを守るため美浦執行部の旗の元に結集しよう。

 7月の参議院選挙は、年金問題、自衛隊のイラク「派兵」、憲法をめぐる問題が争点となった。小泉政権は、国民の7割が反対した年金改革関連法案を強行採決した。また、国会すら無視して自衛隊の多国籍軍参加を決めた。強引な手法や説明不足に対し、国民の政治不信は頂点に達し、自民党は敗北した。憲法「改正」の動きも強まり、個人情報保護法など報道規制も広がっている。平和と民主主義を守るため、新聞ジャーナリズムの役割が大きく問われている。私たちは「戦争のためにペン、カメラを持たない。輪転機を回さない」という戦後の原点に立ち返らなければならない。

 新聞業界では、販売部数の長期低迷と広告収入の頭打ち、若年層を中心にした閲読率の低下に悩まされている。経営者は、コスト削減を最優先に人減らしや賃金抑制に奔走している。春闘ではベアゼロ攻勢を一段と強め、職場の団結を弱めかねない新人事・賃金制度の導入を相次いで提案した。整理組版による製作部門縮小、印刷部門の別会社化、支社局の統廃合など安易な合理化策も、強引に推し進めている。正社員を契約社員、アルバイトに置きかえる動きも加速している。人減らしと長時間過密労働を背景に在職死亡が後を絶たず、「心の病」も深刻な広がりを見せている。「生命と健康」を守る闘いに、一段と力を入れる必要がある。読者の信頼と安定経営を取り戻すため、過当競争を止めさせる販売正常化の取り組みも急がなければならない。

 大会では、明珍委員長が開会あいさつで「時代が激しく動いている。流されるのではなく、感じよう」と呼びかけた。平和と民主主義を守るため市民と連携した闘いが各地から報告され、印刷部門の外部化・別会社化提案に対する激しい闘いも胸を打った。編集外勤部門の一部外注化の動きも紹介され、新たな闘いの必要に気づかされた。労連の役員体制強化のため専従協定を会社と締結する取り組みなども紹介された。

 争議は、新いばらき労組が労働債権確保闘争に勝利し、解散した。AP通信労組は、塚田厚さんの解雇無効判決を勝ち取り、早期の職場復帰を求めて運動している。奈良新聞労組は、中央労働委員会から不当労働行為の勝利決定を得た。東京新聞労組は不当配転の救済などに取り組んでいる。粘り強く闘う仲間たちに、労連は今後も支援の輪を広げることを確認した。

 労連は、加盟人員が3万人を割った。製作部門の労働者が減少し、編集、営業部門の比重が増した。04春闘は、大会出席者の減少で産業別統一スト権を成立できなかった。役員体制の確立を軸に、強力な組織を再構築しなければならない。活動を問い直し、財政を透明化し、単組、組合員の切実な要求に応える体制作りを急がなければならない。別会社従業員や契約社員など無権利状態に置かれた労働者を含めた広範な取り組みも急務だ。本部は、弁護士事務所と顧問契約し、法律問題に対処する態勢を整えた。シンクタンク(政策立案)機能を強化し、共闘活動の充実をはかる方針だ。労連自身の改革を断行し、働く仲間のために足腰を鍛え直そう。

委員長に美浦さん(共同)選出

改憲阻止へ総力結集

 新聞労連第104回定期大会が7月27、28の両日、東京・飯田橋のホテルエドモントで開かれた。大会は2日間の討論を経て闘争実績批判を承認するとともに、憲法改悪反対などを柱にした新年度運動方針を拍手で決定。役員人事では、労連委員長に美浦克教さん(共同通信)を選出し、大西省三副委員長の再任、山根書記長の暫定留任(11月末まで)と後任を京都労組から選出することを決めた。明珍美紀委員長、内田直孝副委員長(在阪)は退任した。

 大会は大熊栄・東京地連書記長の司会で始まり、議長団に柿崎淳(共同)、野本裕之(高知)両代議員を選出。MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)の井戸秀明・事務局長、全大教(全国大学高専教職員組合)の森田和哉・書記長、新聞OB会の土橋俊雄・代表委員の各氏が連帯のあいさつをした。

 明珍委員長は開会あいさつで、県警の不正疑惑を追及した高知新聞記者の活動や、障害者になった埼玉新聞の女性記者が障害者の気持ちと重ね合わせて記者活動に専念していることを紹介し、「今日ほど時代が変化している時はない。それを感じ取るのは新聞記者の職業倫理だと思う。労連はわれわれの組織。その組織を生かすも殺すもわれわれ自身だ。大いに議論し、感性を研ぎ澄まして社会的役割を果たそう」と訴えた。

 議事は最初に、組合解散に伴う新いばらき労組の脱退を承認。本部活動報告、財政・会計監査報告の承認に続いて、山根書記長が闘争実績批判案、新年度運動方針案、財政方針案を一括提案した。

 2日間にわたった討論では、延べ29人(初日16人、2日目13人)の代議員が発言し、多岐にわたる課題の貴重な取り組み経験を紹介した。

 不当解雇など争議関連では、AP通信、奈良、東京の各単組が発言し、新いばらきは争議終結に伴う組合解散について報告した。経営民主化の課題は千葉、いのちと健康を守る取り組みで日経、東奥、新人事・賃金制度をめぐる交渉について秋田魁、北日本、共同の各単組が発言した。

 印刷分社化、会社合併など「合理化」に対する取り組みの経験は、スポニチ東京、朝日、中国、毎日、福島民友、日経、読売、西日本の8単組から報告され、コスト削減を優先した合理化攻勢がさらに進んでいる現状が語られた。また、紙面・ジャーナリズムの課題で神戸DS、長崎が発言。有事法制や基地問題、憲法改悪に反対する闘いの報告が佐賀、南日本、沖縄タイムス、琉球新報の各単組から行われた。

 このほか、販売正常化(河北仙販)、労戦問題(読売)、役薦活動(神戸DS、西日本、東北地連)、教宣・組織強化(近畿地連、報知大阪、宮崎日日)などの課題で発言が続いた。
 大会は、代議員の討論を山根書記長がまとめ、闘争実績批判、新年度運動方針を拍手で決定した。

 本部役員の選出に関しては、湯浅好範役薦委員長(朝日)がこの間の経緯を報告し、美浦委員長をはじめとする新3役を紹介した。これを受けて共同労組から労連委員長選出に至る経緯や人柄が紹介され、京都労組は労連書記長の空席をつくらないよう後任選出へ精力的に活動を進めている現状を説明した。報知大阪労組は在阪副委員長の選出について、在阪スポーツ紙3単組から非専従で選出することを報告した。

 大会は最後に、スローガンと自衛隊のなし崩し的多国籍軍参加と憲法改悪に反対する特別決議(2本)を採択、新旧役員の退任・就任あいさつに続いて大会宣言を採択し、美浦新委員長の音頭で「団結ガンバロー」を三唱して閉会した。

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