【再販制度の維持を求める闘い】

【再販制度の維持を求める闘い】

 公正取引委員会は1995年7月、著作物再販制度に関する「中間報告」を発表した。その内容は「著作物再販制は時代に合わなくなった」などとして、実質的に再販制度の撤廃を示唆したものとなっていた。政府行政改革委員会は、95年7月に「論点公開」を公表し、その中で初めて著作物再販制度を取り上げた。公取委は中間報告発表後、業界とのヒヤリングや地方での公開シンポジウムを行い、97年2月に規制緩和小委員会を再開し、著作物再販制度の存続か廃止かの詰めの論議を始め、行革委の96年の報告では「結論に向けた論議を進める」として97年中に決着をつける構えを見せた。

 この再販問題が俎上にのぼって以来、新聞労連は出版労連や音楽ユニオンなどMIC(日本マスコミ文化情報労組会議)の仲間と、再販制度撤廃阻止の運動に取り組んできた。労連はこの運動を、単に新聞の利益擁護のためだけではなく、再販制度廃止によって民主主義の土台である言論の多様性や表現の自由が損なわれてしまうという憲法的視点として位置づけ、組合員への教宣活動と市民・読者に理解を広める活動を重点に進めてきた。MICと共同して全国の街頭で宣伝ビラ・リーフレットの配布をはじめ、「よくわかる再販問題」パンフレットを作成し、組合員に1万部普及した。読売労組では、このパンフを組合員だけではなく、街頭で市民に配布し理解を呼びかけるなど積極的な活動を展開した。

 98年3月に公正取引委員会が著作物再販売制度に関する最終報告書で、再販制度の「即時廃止」は、当面見送るが、指摘されている新聞業界の弊害改善・是正がどうなるかをみながら、2001年3月までに結論を出すと明言した。これに対して新聞労連は、10万人署名活動やシンポジウムなど開き、市民・読者に理解を広める活動を重点に進めてきた。

 01年3月、公取委は新聞の再販制度について「当面、存置」とした。しかし3年が経過した今日も、公取委が再販制度廃止を主張する根拠となった過当販売競争は「6・8ルール」をつくったものの守られていない状態が続いている。再販制度を維持するためには販売の正常化は、より一層重要な課題になっている。とともにMICとも共闘して再販制度の存続を勝ち取っていかなければならない。