第134回定期大会報告

大会宣言  ネクストジェネレーション ―誰もが働きやすい新時代の新聞業界を目指して―

 新聞労連の旗のもとに集う私たちは、7月24、25の両日、東京・浅草で「ネクストジェネレーション ―誰もが働きやすい新時代の新聞業界を目指して―」をメインスローガンに、134回目となる定期大会を開きました。南彰委員長はあいさつで「将来世代が魅力を感じられるような持続可能な環境をつくっていきましょう」と訴えました。

 賃金や各種手当ての見直し・削減などが加速し、将来に不安を覚えた若手組合員が離職するケースが続いています。また、「男性稼ぎ主モデル」を中心に組み立てられた日本社会のなかで、新聞業界においても、長時間労働を前提にした無理な働き方を強いられ、ハラスメント等の人権侵害や、多様性をないがしろにする風潮が少なからずありました。時代が変化しているにもかかわらず、経営側の提案は過去のモデルに縛られがちです。私たちは、「男性、女性を問わず、あらゆる人が将来にわたって働きやすい新時代の職場環境」を目指すため、現場からのボトムアップで経営側に発想の転換を迫る結集軸を持つ必要がある―。こうした考えを2019年度運動方針に盛り込みました。

 その第一歩が、男性に偏りがちだった意思決定の場のジェンダーバランスの改善です。新聞労連は1月の臨時大会で、公募による「特別中央執行委員(いわゆる女性枠)」を設ける規約改正を行い、女性の役員を大幅に増員する仕組みを作りました。今回の定期大会では、全国から応募した8人の女性を特別中央執行委員に選出し、既存枠の内定者を含めると、女性役員が3割以上となる見通しです。これまで以上にさまざまな意見を採り入れ、多様性と活力のある職場づくりを目指します。

 この1年間の新聞労連の活動で画期的だったのは、「宮古新報」をめぐる闘いです。セクハラ・パワハラを繰り返すことの責任を追及された社長が一方的に社員全員の解雇を通知しましたが、新聞労連の加盟単組・地連が一丸となって取り組み、労働組合による新聞の自主発行を続けた末に事業譲渡にこぎ着け、全員の雇用確保・紙面発行継続を勝ち取りました。人権侵害であるハラスメントと決別し、読者のための情報発信へ取り組むという倫理観や使命感は、読者・市民の共感を呼び、私たちも新聞の価値・存在意義を改めて実感することになりました。宮古新報労組の伊佐次郎委員長は「これからが勝負。組合にはやることが多くある。頑張っていきたい」と今後への決意を語りました。

 このような闘いを支えるのが、新聞労連のネットワークです。取材中の記者に対する暴力や質問制限、報道への「捏造」というレッテル貼りや記者への中傷など、日本のジャーナリズムを取り巻く環境も厳しさを増しています。記者個人や個々の会社の問題ではなく、ジャーナリズム全体に対する攻撃と受け止め、一緒になって闘っていくことが大切です。今大会では、組織拡大「チャレンジ100」プロジェクトの推進・強化を確認しました。労連未加盟の新聞社の組合や関連会社の既存組織に呼びかけを行い、関連会社の従業員や非正規労働者の組織化も進めていきましょう。

 新聞業界はいま、業界環境の激変に伴う「ビジネスの危機」、メディアへの「信頼の危機」、硬直化した「組織の危機」にさらされています。とりわけ深刻なのは、危機を認識しながら自らを変えることができないという「組織の危機」です。「斜陽産業だから仕方ない」「向こう10年は大丈夫」といった経営陣の無責任な声に屈することはありません。2020年6月の新聞労連結成70年に向けて、次世代のために叡智と熱意を結集し、現場からのボトムアップで危機を乗り越え、夢と希望を語れる業界を築き上げていきましょう。

2019年7月25日 新聞労連第134回定期大会

この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします

政府への「疑問」を率直に質問できる記者会見に戻してください!

 首相官邸による記者会見の質問制限問題で、新聞労連、民放労連、出版労連などのメディア関連労組でつくる「日本マスコミ文化情報労組会議(通称MIC)」は1日、change.org のキャンペーンを立ち上げました。

 皆さんの力で、政府への「疑問」や税金の使い道を率直に質問できる記者会見を取り戻すために。ご賛同をお願いします!