◆司会

 本日、インターネット放送の中継が入っています。地元のケーブルテレビのカメラも入っております。
 これから講演に入ります。本日の講師、前川喜平さんをご紹介します。前川さんは奈良県生まれ。1979年に文部省に入り、2016年に文部科学事務次官に就任されました。17年1月に退官し、その年の5月、加計学園の獣医学部新設をめぐって「総理のご意向」と書かれた政府の内部文書の存在を記者会見で認められました。著書の『面従腹背』は会場入口で販売しております。それでは、お話をお願いいたします。

 第1部 講演

加計学園問題とメディアのあり方

元文部科学事務次官 前川 喜平さん

 今日は「これでいいの? 山陽新聞」というお話ですが、私は山陽新聞のことはよく知らないんですね(会場笑い)。どうもミスキャストではないかなという気がするんですけども。「前川喜平さんと考えるメディアのあり方」というのも…、どうもこれもミスキャストのような気がします。「望月衣塑子さんと考える」ならいいですよ。どうも呼ぶ人を間違えてるんじゃないのかなという気がするんですけども。
 加計学園問題についてであれば、私は語る資格はあるだろうと思っています。ですから、加計問題に寄った形でお話ししようと思っています。まあ、加計問題にかかわるというか、巻き込まれると言ってもいいかもしれませんが、その中でメディアのあり方については、私もずいぶん考えるところがあったというか、思い知らされるところがあったといいますかね、そういうこともありましたので、加計学園問題を通してメディアの問題をどういうふうに私が見てきたか、ということをお話ししていこうかと思っています。