安倍さんは、この面談があったことを否定してるだけじゃなくて、国会で何と答弁してきたかというと「加計学園の獣医学部新設について、加計孝太郎理事長と話をしたことはない」とずっと言い続けています。それから「加計学園の獣医学部新設の計画を初めて知ったのは、2017年1月20日だ」と言ってるんですね。
ところが、この愛媛県文書によれば、2015年の2月25日にこの面談をしてるわけですから、加計さんと獣医学部の話をしたことはないという答弁、あるいは、その計画を初めて知ったのは2017年の1月20日だという答弁は、もう明らかに虚偽答弁だと言わざるを得ない。つまり安倍さんは嘘をついている。安倍晋三は嘘つきだ。これは、私は動かぬ事実だと思います。
ですから、あちこちで、安倍晋三は嘘つきだと言っても名誉毀損にはならないはずだと言って回ってるわけですね。もう何回も言いましたよ。ここにいる方(聴衆の1人)は、今日は32回目? 私の講演を32回も聞いてる人がいます。だから「安倍晋三は嘘つきだ」というのは何回も聞いてますね。
こんなに言ってるのに、名誉毀損で訴えてくれないんですよ。まあ名誉毀損で訴えてくだされば、私はその時こそ愛媛県の課長さんたちに来てもらって、証人になってもらって「ちゃんと聞いたんでしょう?」と。「その時、加計学園の渡辺事務局長はどういうふうに話しましたか?」と。あるいは、渡辺事務局長にも来てもらって「あなたはホントに、ふと思って言ったのか?」と。こういうことを問い詰めないといかんと。
この愛媛県文書というのは本当に動かぬ証拠で、それ以外にもたくさんあります。
同じ2015年の4月2日、加計学園の事務局長が今治市と愛媛県の課長さんたちを連れて官邸を訪問して、柳瀬さんという ―― 今度、NTTの子会社の役員か何かになった方ですけども ―― 首相秘書官に面談してると。これも愛媛県文書の中にばっちりと書いてあって、その中で柳瀬首相秘書官が「本件は首相案件となっている」と言った言葉も記録されてるわけです。
首相秘書官が「本件は首相案件だ」と言ったことの意味は重いです。なぜかと言うと、首相秘書官と首相との間にはだれもいないからです。首相秘書官は首相から直接、話を聞かなければ「本件は首相案件だ」と言えないはずなんです。間に入ってる人はいませんから。秘書官というのは、常にボスのいちばんそばにいる人間ですからね。ですから、直接の指示があったとしか考えられません。
この際に柳瀬さんが何と言ってるかというと、今治市と愛媛県のお役人さんたちに向かって「やらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件だ」と、ハッパをかけてるわけです。
その結果として何が起きたかと言うと、それまで今治市は50億円までしか出しませんと言っていたものが、96億出しますと。そのうち3分の1は愛媛県が負担しますと。地元の負担額がほぼ倍に跳ね上がっているわけですよね。こうやって加計学園に頼まれて、官邸から地元の自治体にハッパをかけて、金額を吊り上げたということだと思います。
山陽新聞労働組合
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