三宅さん これはもう、越宗さんの記者会見しかないと思います。実はですね ―― 今日、文部科学省にいらした前川さんにお目にかかったから知っていただきたいんですが ―― 越宗さんが加計の理事だと分かったのは、加計学園のホームページにそれが公表されてたからなんですね。
学校法人というのは、ほとんど補助金で運営されてるんですよね。ところが、そこの理事・役員をだれがやっているかというのは、情報公開請求すると、その学校法人自身が公表した名前以外は黒塗りなんです。
だから、たまたま加計学園が役員を公表してて、その中に越宗さんの名前があったから確認できただけの話で、全くこれ、公表していなかったら「どうも山陽新聞は加計と関係ありそうだ」ということで情報公開請求をしても、黒くなって出てくるわけです。だから、この問題も私は追及しようがなかったかもしれない。
現に、順正学園という加計孝太郎さんのお姉さんがやってる学校法人があるんですよね。役員をだれがやっているのかを岡山県に情報公開請求しました。そうすると、お姉さん=理事長の名前以外は全部黒塗りです。なので、この中に山陽新聞の役員の名前がある可能性は否定できない、という問題はあると思うんですよね。
やっぱり、この報道を…、ここのところを追及してほしいという読者なり、みなさんの声がなければ、それは無理なんじゃないかなと。だから、こんなことで収束させる、こういう紙面をつくる新聞なんて買わないぞと。NHKもこんな報道をするんだったら、もう受信料は払わないぞと。まさに消費者としての権利をそこで行使する以外にないんじゃないでしょうか。そう思います。
南労連委員長ありがとうございます。「消費者としての権利」を行使されるということは、同じ新聞産業に勤めるわれわれとしては、非常に危機的な状況になるわけです。まあ、そういう崖っぷちに、山陽新聞もそうだし、われわれ全体が立たされているということだと。特に「利益相反」の疑いがある山陽新聞について、そのリスクは極めて高いという状況が今あるということが、お二人の指摘の中から出てきていると思います。
ちょっと時間も迫ってきているので、前川さんに「この加計問題をもう一度、問題化するきっかけがあるのか?」ということと「市民はどうすればいいのか?」ということと併せながら、最後のまとめ的になりますけど、そうした中で、市民が声を上げた時の受け皿になる組合として、山陽新聞の特に労働組合が、どんな役割を市民との間で果たしていけばいいのか。そのへんを最後にお話しいただいて、まとめにしたいと思うんですが、お願いできますでしょうか。